カバマンダ撲滅委員会

ポケモンシングルレート2000達成したので開きました。構築記事を掲載します。

【構築作成講座】コンセプトから構築の軸の詳細決定~補完の決め方について

皆さんこんにちは、マヒナです。

 

最近、構築相談を受けることが多くなってきました。

その中で、コンセプトは決まっていても、それを具体的に構築の詳細に落とし込む工程と、

構築の軸が決まった後、補完の方針を決めていく工程で、悩んでらっしゃる方が多く見受けられました。

 

そこで今回は、構築を組む流れの全体像と、

特にコンセプトから構築の軸、その後の補完を決める工程にフォーカスして説明していきます。

 

■こんな人向け

▪️基礎の知識はある方

▪️(目安)レート1900越えを目指す方

▪️構築を組むのが苦手な方

▪️補完の決め方がわからない方

※レート1950~2000以上に安定していける方からしたら、当たり前の内容かもしれません。

 

 

■目次

1.構築作成の全体像

2.コンセプトの建て方

 悪いコンセプト例

3.コンセプトから軸の詳細決定の流れ

4.軸の補完決定の流れ

5.最後に

 

 

■1.構築作成の全体像

構築作成の流れをまずお伝えします。

①環境考察

②コンセプト策定

③軸の決定

④補完の決定

 

この4stepです。

環境考察は今回は省き、コンセプト策定からの流れをそれぞれご説明していきます。

 

ここで、大事な言葉の定義をしておきましょう。

 

コンセプト:勝つためのビジョン。どういう勝ち方を目指すか、という指標となるもの。

 

:コンセプトを実現するためのポケモン、及びポケモンの並び

 

補完:コンセプトを通せない相手への対抗手段。軸が苦手な相手に勝つためのポケモン、及びポケモンの並び

 

■2.コンセプトの建て方

まず、構築作りにおいて最も重要なのはコンセプトの策定です。

コンセプトとは、勝つためのビジョンです。

コンセプトを策定する目的は、『勝ちへの道筋を明確にするため』です。

 

ゴールと、(車のナビのように)ゴールまでどう進むか、を明確にしておかないと、正確にたどり着けないのは道理ですよね。

 

そのため、コンセプトは、勝ちというゴールに直結していないといけません。

 

ゴールまでの道筋を途中までしか描けていないナビになんの意味があるでしょう。

 

あなたの構築のコンセプトは何ですか?

聞かれるまで意識して考えたことはありましたか?

 

■2.1 悪いコンセプト例

以下、悪いコンセプトの例とそれを修正した結果です。

自身の構築のコンセプトと比較してチェックしてみてください。

 

◯勝ち(ゴール)まで描けていない

手段が目的になっている典型例。

例:初手にあくびなどの対面操作性能の高いポケモンを置いて出し負けしない!!

 

『…で、その後どうする?』

と聞きたくなります。

 

もしくは、

『なんのために対面操作するのか?』

と聞きたくなります。

 

修正するなら以下のようなイメージです。

(コンセプト策定のきっかけ)

▪️有利対面さえ作れたら、積んで相手を破壊できるようなやつがいる(A)。こいつの有利対面をつくるにはどうしたらいいか

▪️初手に対面操作性能の高いポケモンを置き、確実に有利対面を作って、Aを通す構築にしよう。

 

(コンセプト)

『初手に対面操作性能の高いポケモンから、Aの有利対面を作り、積んだAを通していく』

 

 

◯動かし方が明確でない

例:剣舞カミツルギを通す!

 

今度は、

『どうやって?』

と聞きたくなります。

 

ステロを撒いておくとか、壁を貼るとか、スカーフトリック、鬼火等で起点作成、色々方法はあります。ここが決まっていないと後々迷走することも多いです。

 

修正するなら以下のイメージです。

(コンセプト策定のきっかけ)

▪️環境に多いサンダーの影響かテッカグヤが環境に少ない。

▪️サンダーには、ステロが入れば上からダイアタックで勝てる、珠剣舞カミツルギの起点が作れたら強そう

 

(コンセプト)

『ステロあくびで起点を作成して、珠剣舞カミツルギを通す』

 

 

ちなみに、私は『対面操作により、高火力アタッカーの有利対面から相手を崩し、裏のアタッカーや詰ましで締める』というコンセプトが好きです。

 

尚、補足ですが、修正例にあるように、環境を見据えた上で建てられたコンセプトの方がより今の環境に適合している強いコンセプトになるかと思います。

 

■3.コンセプトから軸の詳細決定の流れ

では、コンセプトが明確になったとしましょう。

次に行う工程は、『コンセプトから軸の詳細に落とし込む』作業です。

簡単に言うと具体化する作業です。

 

例えば、先程の例で言うと、

『ステロあくびで起点を作成して、珠剣舞カミツルギを通す』

これを具体化していきましょう。

 

ここで、コンセプトの時点で自ずと決まっていることを整理します。ここは今後何があっても変えません。

これらを変える場合は本末転倒となるので、一から立ち返って考え直しましょう。

①ステロあくび役@持ち物未定

 ステルスロック

 あくび

 @2未定

カミツルギ@珠

 剣舞

 ギガインパクト

 @2未定

 

ここで、ポイントとなるのは以下の2点です。

ポイント1. 未定のポケモンの決定

ポケモン2. 3体目の動かし方の決定

 

◯ポイント1

カミツルギを軸に据える上で、必要なステロあくび役は何か?

ステロあくびができるポケモンの候補は、

▪️ラグラージ

▪️カバルドン

▪️マッギョ

▪️コータス

とかですね。(他にもいたらごめんなさい。)

 

どれにするかは、

①環境上位にいるポケモンに対して、一定の仕事ができるか

②軸となるポケモンとの相性

という観点で見ると良いでしょう。仮に環境に多いポケモンがいたら初手に出せないとなると、軸の選出が難しくなってしまいます。

 

例えば上記で言うと、カバルドンは環境に増えてきたウオノラゴンを見ると初手に出せませんが、ラグラージは1発は攻撃を耐えるので、仕事ができます。また、ラグラージが仕事できない草結び持ちのウツロイドにはカミツルギが後だしできます。

上記のような考察を経て、初手のステロあくび役を決定します。今回はラグラージにしましょう。

 

◯ポイント2

ここで3体目の動かし方がポイントになってきます。

カミツルギで積んで暴れて毎回勝てればいいですが、そうはなりません。そうなったときに3体目を使ってどう勝ちに結びつけるか、ここを具体的に考えていきましょう。

 

ここの考え方は色々あります。

例を以下に挙げます。

 

好みの問題になるので、

『どう勝ちたいか?』

という質問への答えを思い浮かべながら以下を読んでみてください。

 

カミツルギを倒した相手に強い積みアタッカーを用意して、3体目で積んで勝つ

 →積みリレーの考え方。カミツルギを倒してきた炎ポケモンを起点に、龍舞カイリューで舞って勝つ。

 

②ラストに対面性能の高いポケモンを置いておき、カミツルギがほぼ2体持っていけば、撃ち漏らしは先制技で処理して相手の3体目と1-1で勝つ。

 →ラストには先制技持ちの襷ポケモン、もしくはミミッキュを採用する

 

カミツルギで相手のダイマを誘発して消費させることで、ラストの耐久積みポケモンを崩せなくさせ、詰ませて勝つ。

 →ラストにカミツルギを倒してきた炎ポケモンや格闘ポケモンを起点にできる、残飯瞑想レヒレ、アッキ瞑想クレセリアを用意する。

 

④3体目にサイクル要員を採用し、ラグラージのステロ+サイクルで相手を消耗させ、全員カミツルギの圏内にまで入れ、カミツルギを通して勝つ

 →ラグラージカミツルギと相性の良いサイクル要員(羽休め採用したカイリューギャラドスなど)を採用して、削ってから、カミツルギを通す

 

他にも色々あるでしょう。

こうやって軸のポケモンをベースに、選出から動かし方、最後の勝ち方までを具体的にイメージした時に、ラストのポケモンまでが自ずと決まってくるでしょう。

 

尚、補足ですが、コンセプトから3体目まで決まっている場合(ステロあくびからのカミツルギで暴れて、ラストは対面性能の高いミミッキュで締める!!等)は、ポイント1のみで大丈夫です。

 

■4.軸の補完決定の流れ

さて、ここまででメインの軸の詳細が出来上がりました。

最後に軸の補完を決定していきましょう。

 

補完とは何か再度確認すると、

『コンセプトを通せない相手に対して、勝つために選ぶポケモン、及びポケモンの並び』

です。

 

つまりポイントは、

ポイント① メインのコンセプトを通せない相手とはどんな並びかの洗い出し

ポイント② メインのコンセプトを通せない相手への対抗手段の方向性をどうするか

 

先程の『ステロあくびで起点を作成して、珠剣舞カミツルギを通す』というコンセプトを例にしてみましょう。

 

ここまでで、

①ステロあくび役→ラグラージ

カミツルギ@珠

③(仮に)ミミッキュまで決まっていたとします。

 

◯ポイント①

じゃあ、上記の並びを通せない相手は何でしょうか。

この時に、コンセプトを反転させてみると分かりやすいです。

 

『ステロあくびで起点を作成して、珠剣舞カミツルギを通す』

『ステロあくびできない、起点を作れない』

『珠カミツルギを通せない』

上記の相手が補完の役割対象です。

 

簡単な例を挙げると、

カミツルギでは全く通せないテッカグヤエアームド

初手のラグラージが一発で飛ばされて裏のカミツルギミミッキュにも引けないバシャーモ、とかですね。

 

こういう相手は他にもたくさんいるでしょう。

それらを対戦の中で洗い出して、リスト化していきましょう。

 

◯ポイント②

では、洗い出しが終わったとして、それらの相手に対する方向性を決めていきましょう。

 

考え方として、軸を通せない構築に対する処理は、3種類あります。

 

1.構築コンセプトは変えずに、継続してコンセプトを実現できる他のメンバを採用する。

 

2.構築コンセプトは変えないが、構築コンセプトを通しやすくするための補助的な役割を担えるポケモンを採用する

 

3.構築コンセプトとは別に、新たな勝ち筋を用意する

 

例えばを色々記載した内容を以下の記事にまとめていますので、

こちらをご参照ください。

これを見たら上記の意味合いをイメージしてもらいやすいかと思います。

この補完の決め方で、構築の種類が分類されていくなと個人的に考えています。

構築の分類[勝ち筋ベース] - カバマンダ撲滅委員会

 

■まとめ

長くなったので、大事なポイントをまとめます。

1.コンセプト

『勝ちに直結した具体的なコンセプトであること』

 

2.軸

『コンセプトに沿って詳細が決まっていること』

 

3.補完

『軸が苦手とする範囲に強くなっていること』

 

要はこれだけです。

 

■さいごに

一旦構築ができたとして、いきなり完璧にはなりません。何回も修正をしていくことでしょう。

 

ただ、そのときに大事なことが3点あります。

 

①コンセプトや軸を変えない

②変更による影響を把握する

③構築が悪いと決めつけない

 

①について

 何かが重いからと言って、コンセプトや軸を変更してはその構築である意味がありません。もし軸を変えるならもう一度一から考えましょう

 

②について

 何かが重くて変更が必要になった場合、考え無しに変更してはいけません。今までの論理の流れを意識しましょう

テッカグヤが重くてサンダーを採用したのに、ドリュウズが重いからと言ってサンダーをランドロスに変えたら、意味がないですよね。今までのそのポケモンの採用理由も意識した上で、変更を行いましょう。

 

③について

 勝てない、ってなった時に安直に構築を変えようとしないでください

 もしかしたら立ち回りを変えれば解決する問題かもしれません。

 また、勝てない原因は構築ではなく、運や選出、プレイングにあるかもしれません。

 敗因分析をして、原因がどこにあるのかを見極めることが大事です。もし自分一人じゃわからなかった場合は、対戦の記録を取って、周りの人に見てもらいましょう。

 

 

今回、私がお伝えしたかったことは以上です。

思っていたよりもボリュームが多くなってしまって、疲れました。。笑っ

 

皆さんの構築作成の一助になれば幸いです。

 

マヒナ